とてもよく聞かれる疑問ですが、これは差別的な理由ではなく、医学・発生学的な理由があります。丁寧に説明しますね。
ダウン症の人の顔が「同じように見える」と感じられるのは、
特定の遺伝的条件が、顔の発達に共通の影響を与えるからです。
これは「本当に同じ顔」なのではなく、
共通する特徴がいくつか重なって見えるということです。
ダウン症(21トリソミー)は、
通常:21番染色体が2本
ダウン症:21番染色体が3本
という遺伝的特徴があります。
この余分な染色体が、
骨・筋肉・神経の発達のスピードや形に影響します。
その結果、次のような傾向が生まれやすくなります。
目がやや横に長く見える
鼻が低く、鼻筋が緩やか
顔の中央部(中顔面)が平坦
口が小さめに見える
筋肉の緊張が弱く、表情が似やすい
これらが組み合わさることで、
「似ている」という印象が生まれます。
人間の脳には、
違いよりも
共通点をまとめて認識する
というクセがあります。
特に、
普段あまり接しない集団
特徴がはっきりしている顔立ち
の場合、
個人差より「共通パターン」が強調されて見えます。
これは人種や年齢でも同じ現象が起きます。
とても大事な点ですが、
目の形
笑い方
しぐさ
声
表情の癖
は驚くほど個人差があります。
長く関わるほど、
「全然似ていない」
「この人はこの人だ」
と自然に感じるようになります。
顔立ちが似て見えることは、
性格
感情の豊かさ
好き嫌い
優しさ
知性のあり方
とは一切関係ありません。
これはあくまで
発達の仕組みと人間の認知の話です。
ダウン症は遺伝的条件により、顔の発達に共通傾向が出やすい
人間の脳は共通点をまとめて認識する
実際には一人ひとり顔も個性も違う
「同じに見える」は生物学的・認知的な現象で、価値判断ではない