主人公花枝は、空手で日本代表を目指す強い女の子です。
そんな花枝は事故でその夢を閉ざされてしまい、毎日目的もなくぐだぐだと過ごしていました。
実は彼女は児童養護施設の出身で、そこでの幼馴染で彼女に何年も恋心を抱いている夏川慎吾は、彼女に助け舟を出します。
それは彼が経営しているハウスクリーニングのアルバイトをすることでした。
花枝と一緒に働けることになり上機嫌の慎吾ですが、この長年続いてきた関係を壊してしまうのが怖くて、いつも茶化した告白しかできずにいたのでした。
そんなある日、ハウスクリーニングの依頼を受けた花枝は、ミュージシャンの芦田春樹の家を訪問します。
彼は1曲だけヒットさせたのですが、バンド仲間とは仲間割れをしてしまい解散、挙げ句の果てには事務所からあと2ヶ月でいい曲が書けなければクビという宣告を受けてしまいます。
実はその彼のヒット曲は、花枝が唯一大好きな曲でした。
芦田がピアノで弾き歌いをする「スタートライン」を聞いて、今まで誰にも涙を見せてこなかった花枝は大号泣。
個人的に本ドラマの主演を務める清原果耶さんのことは、このドラマを見るまで知らなかったのですが、この号泣シーンを見てすごい女優さんが出てきたと圧倒されてしまいました。
このシーンはお気に入りで何度も見直しています。
前回、ミュージシャン芦田のスタートラインという曲を聴いて、人生で初めて号泣してしまった花枝。
そんな運命的な出会いを果たした2人ですが、芦田から突然告白の申し出が…!
今まで空手一筋で生きてきた花枝にとって恋愛は未知の世界。
突然のことにびっくりしてしまい2人とも微妙なままで終わってしまいます。
しかし帰ってきてから母親がわりである施設長の直美には、運命の人だと囁かれ、花枝も満更ではない様子。
ただ、花枝にずっと片想いをし続けていた慎吾だけは複雑です。
芦田から再度ハウスクリーニングの依頼が来たのですが、慎吾は花枝ではなく自分が行くことにしてしまいます。
花枝に会えなかった芦田は、クリーニング会社宛にメールで謝罪の気持ちを送ります。
それを読んだ花枝はまた涙が溢れてきて、走り出します。
今までこんな風に感情的に泣くことなんてなかったのに、なぜか芦田のことになるとそうなってしまう花枝。
そして彼に2月10日まで期間限定で付き合う取り組みをすることを提案する。
実はその日は花枝にとって人生を変える手術日でした。
そんなこんなで「取り組み」を始めた二人はデートに行きます。
2話の見どころは何と言っても、芦田と付き合うことになったことを知り、彼女の背中を見つめる慎吾の演技。
複雑な三角関係のはじまりです。
物語の始まりは花枝と芦田の初々しい初デートです。
最終話まで見た身としては、改めて見返すと「あぁこの時から芦田のズレは始まっていたんだな笑」と苦笑してしまいますが、恋愛ごとに疎い彼は、獅子脅しがあるような高級和食店をデートスポットに選んでしまうのです。
それでも人生で初めてのデートに浮かれ気味な花枝。
帰ってきて施設のみんなにも嬉しそうに報告をします。
ただ、ライバル出現に焦りを隠せない慎吾と、期間限定というおかしな恋に違和感を覚える同じく幼馴染で親友の凛。
実は凛は、慎吾が花枝を想っていることを知りながら、その慎吾にずっと片想いをし続けているのでした。
そんなことを知る由もない花枝は、芦田と中華街デートに行きます。
もはや気が気ではない慎吾は彼らを尾行することを一人で決めますが、その朝車にはなぜか凛も乗っていて、2人で彼らを追跡することに。
マニュアル通り、買い食いをしたり、買い物をしたり、写真を撮ったり、デートっぽいことを楽しむ芦田と花枝はだんだん距離を縮めていい感じになっていきます。
3話の見どころは、そんな2人を追う慎吾と凛までもがデートっぽくなってしまい、凛が一方的にドキドキしているというシーン。
どうか主役の2人だけでなく、彼女にも幸せになってほしいと視聴者に思わせる回でした。
第4話は中華街デートの続きから始まります。
デートの最後、夕日をみながら並んでいた2人ですが、芦田が花枝にキスしそうになるシーンです。
初めてのことにパニックになった花枝でしたが、その後何とかことなきを得てデートを続けます。
そんな中2人を見失った慎吾と花枝は、露天でかわいいムササビのぬいぐるみを見つけます。
実は芦田は施設仲間の間ではムササビというあだなで呼ばれているので、これを買ってあげたら花枝は喜ぶのではと慎吾は思います。
しかしそんなことつゆ知らずな2人は、同じ場所でムササビを見つけ、何と芦田がそれを花枝にプレゼントするのでした。
切ない表情の慎吾をもう見ていられなくなった凛は、その後わざと2人を見失わせて、肉まんを食べることに。
側から見ているとこの2人の方が自然でいい感じにも思えます。
そんなある日、芦田にピンチが訪れます。
なんと1週間後のコンペに新曲が通らなければ契約は解除されてしまうというのです。
花枝との取り組みで感じた思いや自分自身の心境の変化を必死に曲にしていく芦田。
その間花枝は放っておかれて落ち込んでいましたが、ようやく芦田から連絡をもらえて新曲を聞かせてもらえます。
手術をしたら耳が聞こえなくなってしまう可能性がある花枝にとって、それは何より嬉しい瞬間でした。
芦田の新曲は「取り組み」のおかげで完成したのですが、残念ながらコンペには落ちてしまいました。
「今までありがとう」そう告げられて突然終わりを迎えてしまった花枝と芦田の「取り組み」。
自分でも驚くほどに落ち込んでしまった花枝ですが、そばで見守っている慎吾は何とか彼女を励まそうと、凛を誘ってキャンプを企画します。
一方で芦田もコンペには勝てなかったものの、これまでとは打って変わって作曲へのエネルギーが湧いてきます。
それは何より花枝との出会いで自分自身が変わってきたからだということも本人も自覚し始め、彼女への思いを募らせるのでした。
そんなことを知らない慎吾は、そのキャンプでいよいよ花枝に告白をしようと決意していたのでした。
複雑ながらも彼を応援したい凛は、何とか慎吾を励ましながらタイミングを見計らって2人きりにしてくれます。
これまでも茶化したり、ごまかしたりしながら花枝への気持ちを伝え続けてきた慎吾ですが、この時ばかりは真剣な表情になり、花枝に思いを告げ・・・ようとしたところで、芦田が走って現れます。
花枝のおかげで自分が変われたこと、やはりもう1度「取り組み」を続けたいことを一生懸命に伝えます。
物語はここを機に一気にこの三角関係の形を変えていくのでした。
キャンプでいよいよ花枝に真剣告白をしようとした慎吾の前に、現れた芦田によって、花枝の気持ちは一気に持っていかれてしまいます。
その日をきっかけに3人はそれぞれ自分の本当の気持ちに気づき始めて行動を起こしていくのです。
芦田は花枝のおかげで一段と音楽制作に身が入り、調子が良くなっていきます。
一方の慎吾も、告白はできなかったものの、花枝の微妙な変化にいち早く気づき、ずっと守っていくことを彼女に誓います。
この慎吾のバックハグシーンは、これまでなかったテイストだったので、花枝も感づくのでは…?と視聴者としては期待しましたが、そんなことはなかったようです。
なぜなら彼女にはそれよりも大事な期限が迫っていたのです。
手術をすること・耳が聞こえなくなってしまうことを誰にも伝えず、しかし自分の体調が悪くなっていることにずっと不安を抱える花枝は焦りを感じ出します。
そこで芦田と2人で遊園地デートに出かけることになりました。
ジェットコースターには体調の関係で乗れないものの、芦田と一緒に乗っていることをベンチに座りながら想像して楽しむ花枝は、健気でかわいらしいです。
一方の芦田も花枝に言われて1人で乗ったジェットコースターに興奮した勢いで、花枝に自分の思いを真剣に伝えるのでした。
花枝は自分の病気のことを近しい人たちに伝えようとしますがなかなかタイミングが掴めないまま日が過ぎていきます。
しかしいつも一緒に過ごす施設の仲間たちは、少しずつ彼女の異変に感付き始めてはいたのでした。
特に母親がわりの直美は気が気ではありません。
覚悟を決めて花枝に問う仲間たち。
第7話はこの開始10分で、花枝がついに自分の本音を打ち明ける大事なシーンで、涙なしには見れません。
彼女の強がりや弱さを受け止め、涙を流しながら受け止める慎吾や直美たちの演技も素晴らしいです。
そして何より素敵なのが、翌日から変わらず接してくれる彼らの前向きな姿勢。
むしろ花枝が引け目を感じないように、いじったり罰ゲームを設けたりして、明るく振る舞ってくれるのです。
血は繋がっていないけれど、それでも本当の家族のような絆を持っている彼らの関係性は見ていて心が温まります。
このドラマはただの恋愛ドラマではなく、今の時代に一番大切だと思われる人と人との繋がりの大切さに、改めて気づかせてくれる心温まるストーリーなのです。
芦田を交えて花枝の部屋で行われた鍋パーティーは、大学生の仲間たちのように微笑ましい。
きっと撮影を重ねるごとに打ち解けてきたこの4人だからこそ生み出せた自然な空気感なのだなと思いました。
楽しみにしていた芦田のラジオ出演中に倒れてしまった花枝を救った慎吾。
だんだんと期日が迫ってきていることと、自分の体調の変化に不安を覚える花枝とは裏腹に、自分の恋心をどんどん膨らませていく芦田。
彼はなぜ花枝が期日限定にこだわるのか、その理由を訪ねますが、はぐらかされて教えてもらえません。
花枝は頑なに芦田には知らせず、あくまでこの恋の「取り組み」を美しいままで終わらせようと決意していたのです。
花枝の固い気持ちを知りながらも、お互い想いあっているのに本当のことが分からないまま終わりを迎えるのには納得のいかない慎吾。
それは花枝のことを想っているからこそなのですが、ついに居ても立っても居られなくなり芦田の家を訪れます。
怒りなのか、悲しみなのか、彼のことを後押ししたいわけではないけれど、なぜ動かないのかと芦田に問い詰める慎吾の真剣さに驚く芦田。
しかし彼は彼で、花枝のことを想っているからこそ、彼女が言いたくないのであれば無理に言わせようとしないという愛を貫こうとします。
視聴者としては、そこはあともう一歩踏み出してほしいところではありますが、その願いは叶わないままについに「取り組み」はその最後の日を迎えてしまうのです。
正直第8話を見終わった後の予告が、突然2年後に飛んでいて、驚きを隠せないままに1週間が経ちました。
よくあるドラマの展開としては、最終回のラストで数年後の展開が演出されることが多いと思うのですが、ファイトソングではあえて耳の手術のことをクローズアップせずに、あくまで花枝の人生のビフォーアフターを描いていくようです。
こちらとしても手術直後の花枝の心境の変化や苦悩を見たい気もしましたが、その結果は朝起きる時のアラームがバイブレーションであることで全てを察するという演出になっています。
これまでは音のある世界を生きる彼女の視点で見ていましたが、9話からは話す時には口の形がわかりやすいようにはっきりゆっくり話す、声をかける時は視界に入るところから肩を叩いたり、電気をパチパチして知らせる、複雑な会話の時には文字起こしのアプリを使うなど、音のない世界での生き方を伝えてくれています。
ドラマの展開とは関係ないですが、そう考えるとこのコロナ禍でみんながマスクをしている状況は、口元や表情を見てコミュニケーションを取ったり、触れられることで反応できたりしている耳の不自由な人たちにとっては、とても生きづらそうな環境なのだなと改めて気づかされました。
芦田と花枝と慎吾の3人がエレベーターに閉じ込められた時は元々が微妙な関係性だった3人が時を経て余計にややこしい関係になっていたので相当気まずい状態だな、もしかして下手をすれば大声でののしり合いでもあるかもしれないとドキドキしていたのでそれほど大事にはならず胸を撫で下ろしました。
しかしこの時に芦田が花枝に対してはっきりと花枝の気に入らない事を伝えていたのは芦田は他人に対してはっきりと批判じみた事を言ってこなかっただけに以外でした。
これを境に芦田と花枝の関係が更に悪化してしまったのでこの2人はわかり合えないままもう以前の甘い関係には戻れずに終わってしまうのかと危惧もしたのですが、最後の最後にハッピーエンドな恋で締めくくれて良かったと思います。
そして花枝に完全にふられた形になってしまった慎吾の恋の行方もとても気になったのですが、凛がやっとの事で慎吾に自分の恋心を伝える事ができ、またそこから慎吾と凛の恋物語がスタートする事もできこちらもとても良かったと思いました。
そしてもう1つ気になっていたのが智也の恋の結末です。
見事にこちらもハッピーエンドの恋で締めくくれたのですが、智也の直美に対する恋心を抱いていた期間は相当に長かっただけにこの3組の中では智也の恋が成就した事が最も嬉しい出来事でした。
50代男性の感想
『いい話です。心温まります。』
最初のシーンで、ヒロイン木皿花枝(清原果耶)が一生懸命空手を頑張っている姿が女性なのにかっこよかったです。
帰り道に、事故にあったシーンも衝撃的です。
主人公芦屋春樹(間宮祥太郎)に出会って、花枝が聞いていた音楽を歌うシーンが、感動します。
花枝の幼馴染の菊池慎吾(菊池風磨)が花枝の事をずっと好意を持つ所が素晴らしかったです。
花枝と春樹がデートをしているシーンが、楽しそうに見えます。
花枝と慎吾の幼馴染の凛(藤原さくら)が男ぽくって素晴らしかったです。
花枝が耳が聞こえない友人の杉野葉子(石田ひかり)と楽しそうにおしゃべりしている所が素敵です。
花枝が耳が聞こえなくなった時、久々春樹に出会ったシーンで、走ってしまった時、花枝がエレベーターに乗った瞬間、春樹と慎吾が乗り込んだ所が、少女漫画みたいで、素敵です。
春樹がずっと花枝に好意を持つ所が、素敵です。
花枝と春樹が屋上で音楽を聴く時、花枝が春樹の背中に頭をのせる所が可愛かったです。
二人がキスをする所が、素晴らしかったです。
慎吾の過去の話で、お母さんを守ると言ったセリフがかっこよかったです。
慎吾が花枝に、告白するシーンも、胸キュンします。
いい最終回で、とても良かったです。
20代女性の感想
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本ページの情報は2022年6月時点のものです。最新の配信状況はParaviサイトにてご確認ください。